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レガシィアウトバック B型ついに納車  <クルマ研究室>

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猛暑も盛りの8月に注文して以来、外車並みに3か月待たされて、やっと納車になりましたレガシィアウトバック。 年次改良の入ったB型、リミテッド。 
アメリカ、オーストラリアでバカ売れなので、国内割り当てが回らず、納期も街中でのレア度も外車並みです。

今回のクルマ選びの条件は、
① 目前に迫ったセカンドライフを見据えて車中泊可能なスペースがあること、
② でも「走り」はしっかりニュルブルクリンク仕込み的な、
③ とはいえ荒れた舗装も苦にならないソフトで静粛な乗り心地、
④ オーソドックスであきのこない大人なデザイン、とムリな注文が多くて困りものです。

荷物の運搬じゃなくって「運転」がしたいのでミニバン系は、はなから除外。
予算300万円台で買える新車、中古のワゴンを一通り試乗して、たどり着いたのがレガシィアウトバックです。 
パサートヴァリアントとはずいぶん迷いましたが、今、ワーゲンはあんな騒ぎですからね。

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まずエクステリアは、ともかくデカイ。 幅1840mmは、セダンB4と共通ですが1605mmの全高は、山のよう、全長も4815mmと立派です。 
年季の入ったスバリストからは、アメリカマーケット向けでデカすぎる、邪道だと非難されがちですが、ベンツのEクラスやBMWの5シリーズなどヨーロッパのミディアムクラスの標準サイズ、立体駐車場に入らない以外は、まあ、なれれば何でもないサイズです。 
ちなみにもう一台のプジョーRCZの幅は、1845mmもありますからね。

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顔は、カピバラ風で愛嬌があります。

やってきたパールホワイトのアウトバックは、あまりアウトドア風を主張しない都会的な印象。 全くアピールポイントがないデザインは、「へたうま」とか「ブサカワ」っていうジャンルでしょうか。
ジジイとしては、奇をてらわないオーソドックスなクルマのカタチにほっとします。 

レクサスや最新のプリウスのような、なんとか「先進の未来」を表現しようとする無理やり感がないし、流行のダミーのエアインテークが口を開けていないところも気に入っています。
スモールライト点灯でヘッドライトとリアランプがコの字に光るあたりは、宇宙船っぽくて、明るいうちからつけたくなります。

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インテリアは、明るいアイボリー色も手伝って、ともかく広い。 ハワイあたりで借りるレンタカーのあの感じ、この広さを知ってしまうと、レヴォーグなどでは閉塞感を感じてしまいます。

相変わらず仕立ての悪いレザーシートですが、ゆったりしたサイズと上等な座り心地に免じて目をつむります。 

B型からリミテッドでも選べるようになったアイボリー内装は、汚れを気にして、腰下からフロアはブラックのツートンで、今一つラグジュアリー感に欠けます。 
汚れを気にするならブラック内装を選べばいいわけで、欧州車のように壁も床もアイボリーにしてほしかったですね。
こんなところが、あか抜けないスバルの困ったところです。

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クラウンあたりを一回り広くしたリアシート

リアシートも座面の長さ、背もたれの角度や高さともにアメリカンサイズで快適、前後、左右のスペースもクルマに乗っているというよりリビングのソファー感覚です。
ラゲッジスペースも広大で、リアシートを倒せばまさにダブルベッドのスペースが現れます。

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車中泊にバッチリのラゲッジ、ゲートも電動で楽ちん。
 
ダッシュボードのデザインは、外観同様つまらないくらいにオーソドックス。 
質感は欧州プレミアム勢には及びませんが、それなりに頑張っていて不満はありませんし、あるべき位置にあるべきボタンやノブが配置されていて、迷うことなく操作できるのが何よりです。

残念ながらメーターナセルは小さめで、表示されるアイサイトなどの状況を読み取るのが、老眼の進んだ身には応えます。 
こんなに空間があるのに何でこのサイズなんだろうね?

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流行のDシェイプじゃないだけでも感謝、使いやすいです。

良く見ればほんの気持ちハンドルが左にオフセットしていますが、十分な空間サイズの恩恵で運転ポジションは、理想的に仕立ててあります。 
最近のクルマにしては、Aピラーが運転席に近いので、フロントガラスが近く視界がひらけて見えます。
こんなところが、サイズを意識させない見切りの良さにつながっています。 
車両感覚のつかみやすさは、欧州車を含めて断トツの出来、スバルの真面目さがうかがえます。

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外観、内装ともに今どき時代遅れぎりぎりに奇をてらわないオーソドックス路線。 
なんだかトレンドだけが追い抜いて行って、ついてゆけないジジイにはホッとする秀作だと思います。

さてさて、試乗記につづく・・・



 荻窪生活研究所

| クルマ研究室 | 12:28 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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2014ヨーロッパ・カーオブザイヤー プジョー308の実力 <クルマ研究室>

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RCZ号の車検の代車でやってきたのは、プジョー・ニュー308・アリュール。
2014年のヨーロッパカーオブザイヤーを受賞して、1.2リッターの3気筒ダウンサイジングターボエンジンは、2015年エンジンオブザイヤーを受賞という、遅れてやってきたゴルフキラーです。

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外観は、おしゃれで丸みのあるゴルフ。
切れ長のデイタイムライトや複雑に切れ込んだデザインのテールランプ、クロームで縁取られたシックなウィンドウグラフィックなど、機能一点張りのゴルフとは違い芸術点をがんばったデザイン。
洗車するのが楽しいのはこっちです。

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ドアハンドルを引くと「フッ」っと高級感たっぷりの感触でドアが開きます。これはすごい。
閉める音も「ボフッ」っと上出来、普通に見えるウェザースリップなのによくチューニングしてあります。

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もはやアウディ並みのクオリティだと評判のインテリア、十分な厚みでしっかりと体を包んでくれるシートに、質感の高い立体的な造形のドアパネル、アルミ風加飾とブラックを基調にしたセンターコンソール、ちょっとランボルギーニ風のスペイシーなダッシュボード周りなど、先代までのプラスティッキーな風合いとは別物のクオリティ感です。

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ウィンドウ面積が狭めなので、ゴルフよりもタイト感の強い室内ですが、アリュールに装備された、天井全面に渡るガラスルーフのシェイドを開ければ、一転、まるでオープンカーのような開放感です。

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このクルマも超小径ステアリングの上からメーターを覗くという、208以来の独特のドライブ環境。 
手足を伸ばしたポジションが取れる分、208ほどの違和感ではありませんが、やはりゲームのコントローラーのようで、ステアリング操作に自信が持てません。
 
メーターは左にスピード、右にタコ、それが逆回りする上に、デザインコンシャスな細かい数字で書かれているので、老眼のおやじには、かいもく読めません。 RCZもそうですが、プジョー的には、メーターは計器というよりファッションです。

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空調、オーディオ、カーナビ、燃費などの各種データの表示などの操作は、センターコンソールに配置された液晶パネルのタッチ操作で行います。
これ見た目は、かっこいいんですが、いざ使うとなるとブラインド操作は一切ムリ。
メニューから必要な機能を呼び出して、一つづつ目で確認してタッチしなければならず、エアコンをつけるだけで脇見運転になりそうなインターフェイスです。

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さように運転環境は、デザイン優先。ドイツ人には理解できない芸風でしょうが、正しいのと楽しいのと、どっちが好きかって好みの問題ですね。

 
さて、スタートボタンで目覚めた1.2リッター3気筒ターボエンジンは、ほぼ無音。 遠くでかすかに気配がするだけで、振動もなく洗練されています。 
良くできた「普通」の6ATと相まって、いたってスムーズに走りだすと、ダウンサイジングターボ独特のず太い低速トルクに乗って、2000rpm以下でぽんぽんとシフトアップしていきます。
エンジン音はほとんど聞こえず、エンジンの小さなサイズを意識することも全くありません。
こりゃよくできてる。

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街中から120km/hくらいまでは、1.2リッターを全く意識することもなく、静かでプレミアム感いっぱいのCセグハッチバック、燃費計も15~20km/Lを指していて、カーオブザイヤー受賞も納得の出来栄えです。 
でも、調子に乗ってその先でアクセルを踏んでいくと、やはり1.2リッター、その先はありません。

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ボディの遮音性能がとても高く周りの世界からは隔離されたようで、低回転を保つエンジンと相まって静粛性は抜群。 ロードノイズもこのクラスとしては良く抑えられていて、誰でもこりゃ静かなクルマだと感心すると思います。
足回りは、225/50R・17というタイヤサイズを感じさせないしなやかさで、突き上げ感もなく快適そのもの。 柔らかくストロークしてギャップも上手にいなし、しかもとっても静か。 街中での走りの質感は、間違いなくトップクラスです。
 
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一方、新しいプラットフォームのわりには、ボディにはそれほどの剛性感は感じられず、広大なガラスルーフの影響かもしれませんが、斜めに歩道を出入りするような場面では、どこかがキシッと音を立てますし、高速走行ではフロアから常に路面の振動を感じるなど、フランス人の考えるボディ剛性とドイツ人の考えるそれとは、ビミョーに隔たりがあるようです。
 
コーナーではハンドルの舵角にそって、素直にノーズが入っていき、そこそこのところまで4輪で踏ん張って曲がって行きます。 
どこまで行けるか限界が分かりにくいところはRCZ同様、まあそんな運転をするクルマじゃあありませんけどね。

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センターコンソールのスポーツモードボタンを押すと、メーター表示が赤く変わり、足元からは「ボロボロ」と派手なエキゾーストノートが聴こえだして、やる気モード。 
ハンドルははっきりと重くなって、少しのアクセルの開度でもグワッとパワーが立ち上がるセッティングに早変わり。 
ボタン一つで「GTI」に変身するわけですが、たぶん最初だけでじきに使わなくなるギミックでしょうから、ここにお金をかけなくってもよかったかなと思います。

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デザインは中も外もフランスのエスプリたっぷりでクリティ感も十分、操作性は超小径ハンドルやタッチパネル操作など、ダメな人にはダメ? 
街乗りプラスαには十分なパワーと抜群の静粛性。足回りは、柔らかでも踏ん張りもきくフランス車のイメージどおり。

道具としての隙のなさ、減点の少なさならばやはりゴルフがナンバーワンだと思いますが、あれにはどうにも愛情がわかない、おしゃれで良くできたクルマはありませんかって方には、有力なオルタナティブだと思います。




 荻窪生活研究所
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本命 レガシィアウトバック を試乗する <クルマ研究室>

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定年リタイアを見据えて「楽しく走れて、いざとなったら寝られる」次期クルマさがしは、難航中です。 

世の中の流れは、ワゴンよりも完全にSUVっていう今日この頃。 昔のようにスバルレガシィにツーリングワゴンがあれば何の問題もなかったんですが、世のSUVブームを見て取ったスバルは、ワゴンとSUVを一本化して新型アウトバックを開発したそうです。

改めて路上で見るアウトバックは、小山のように大きくて、こりゃどう見たってSUV側、脚立がなくちゃ洗車できないやつです。

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ドアの開閉感は、ボディ剛性の高さを感じさせる上々の質感、セダンB4より5cm高い地上高ゆえ、若干よじ登る感じで乗り込むと、1840mmの全幅を使った上質なゆとり感と、広すぎない凝縮感が同居した、とてもよくできたコクピットです。
 
高い車高に加えて、ダッシュボードに対するシートの位置もセダンB4より少し高くしてあるようで、一層見晴らしの良い視線が、広い車幅を感じさせない見切りの良さにつながっています。

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几帳面で面白みのないインテリアデザインですが、ソフト素材の質感やレザーシートのステッチの使い方など、レヴォーグとは明らかにクラスの違う雰囲気となっています。

小さすぎない普通の「丸い」ステアリングや、適切なダッシュボード、Aピラー、シートの位置関係などで運転姿勢は、レヴォーグよりもはっきりと良くできています。 

ただ、やはりブレーキが少し手前過ぎて、低いシートポジションで足を投げ出すような姿勢を望むと、アクセルとブレーキの踏みかえのたびに、重めのペダルと相まって足首に無理がかかります。 
少し高く座って、上から気味に踏めばよいのですが、ただでさえ高い車体に乗っているので、シートは低く座りたいのが人情です。

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後席もアメリカンサイズの横幅と高めのシート高、シートヒーターまで完備して快適そのもの。
パワーリアゲートを開けて、ワンタッチで後席を倒せば、まさにダブルベットサイズのラゲッジスペースが現れます。 これなら一人と言わず、奥さまと二人で車中泊も大丈夫だな。
これで、重心の高さやSUVゆえの母屋の重さなどを感じなければ、言うことないんですがと試乗を始めます。

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エンジンは、アイドリングから高回転まで、とても静かにしつけられています。アイドリングストップも伴って、都内ではエンジンの存在を忘れることができます。 
この世代からスバルの制振防音技術は、一気に進歩しています。
高速でもハイギヤードなミッションの設定も伴って、140~150km/h あたりでも十分に静かですが、加速中の5000rpmより上では、4気筒だなぁというビートを聴くことになります。

問題のミッションは、レスポンス、空転感共によく改良されていて、CVTを意識することはほぼありません。
発進、停止両方の10km/hあたりで、ほんのすこし「ヒワー」といったノイズが残っていますが、レヴォーグよりずっと好印象です。 
パドルシフトによる疑似シフトダウンも、レスポンス、ギア感ともに問題ありません。

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試乗車のリミテッドは、225/60R/18のSUV用のオンロードタイヤを履いています。
40扁平などを見慣れているので、すごいエアボリューム。
ただ乗り心地はタイヤのソフト感より、ダンパーを絞めた感が先行して、高速道路の段差などでは思った以上に突き上げ感を感じます。 まあ、SUVといえどもスバルらしい味付けです。

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そんなしっかりとした足回りですから、都内でも高速でも、皆無とまでは言いませんが、心配したほどには重心の高さは感じません。 
都内では良くできたスムーズなパワーステアリングと静かな室内でとても上級なクルマに乗っているように感じます。 
セダンB4よりパワステも軽めに設定してあって、高い視線と相まって、楽ちんで快適、スバルのフラッグシップに恥じない出来です。

高速道路は、スバルの4駆のスタビリティを見せつけて、140~150km/hの巡航でも、高い重心やハイトの高いタイヤを忘れさせる自立直進性と安心感。 100km/hで1800rpmほどのハイギヤードな設定なので静かで快適そのもの。
ただし荒れた路面では、ロードノイズをそれなりに拾うので、ブリヂストンレグノなどの静かなタイヤが欲しくなりますが、SUVサイズゆえに設定がないのが困りものです。

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荷室のカーペットの下は、リアのストラットマウントむきだし。防振の余地があります。

いつもの山道では、前荷重気味にコーナーに入っていくと、4輪で内側に入っていこうとするように旋回してくれて、高い車高にもかかわらず軽快にコーナーをこなしていけます。 
意外なことに母屋が遅れるようなこともなくて、この車体とこのタイヤを考えると驚きです。 
コーナリング中の加減速による荷重変化で旋回半径を加減できるし、このあたりもレヴォーグやS4などと共通したスバル得意の味付けです。

それでも気を良くしてペースを上げていくと、わりとあっさりと限界がやってきてタイヤのグリップを使い切ります。 ここで、ああやっぱり・・・・・
まあ、高い重心と軽くない車重、SUV用のタイヤですから当たり前ですが、その手前までならさほどSUVであることを意識せずに済むあたりは、ワゴンとSUVを一本化できたというスバルの言い分もわからなくもありません。

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一般道、山道、高速を織り交ぜて200kmほどのいつものコースで、燃費は13~14km/L、同じルートを走ったレヴォーグの1.6GTの11km/Lちょっと、というのに比べたら優秀です。
ちなみに平地で100km/h定速走行時には、車載の燃費計は、18~20km/Lを示していましたから、2.5Lとしては良いですね、レギュラーガソリンですし。

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それじゃあ、本命のコレ買うのかって?とこなんですが・・・・
ドイツ車などの理詰めで疲れそうな高級感とは違って、アメリカンサイズな気持ち良さは、シニアにはピッタリ。 ハワイで借りるレンタカーに似た「これでいいじゃない!!」っていう意地を張ってないような魅力がこのクルマにはあります。

ダブルベットサイズのラゲッジルームは車中泊に最適だし、レギュラーガソリンで思った以上の高燃費は、お財布にやさしそう。 
4駆による世界一の高速巡航性能にXモードまでついて、いつでも、どこまででも連れて行ってもらえる安心感。

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一方、スポーツ心をどうしても忘れられないスバルが、乗り心地よりも操縦性能に振ってしまった、ちょっと突き上げ感の強い足回り。 
それにもかかわらず、高い重心と、高いハイトのタイヤがもたらす浮遊感という物理的な宿命。
先日知ってしまったニューパサートの最先端技術を結集した洗練具合も忘れがたいし・・・・・


ああ、悩ましい!! 
10月デリバリーと言われる年次改良のB型の中身を確認して、決めちゃおうかなぁ?





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| クルマ研究室 | 12:16 | comments:1 | trackbacks:0 | TOP↑

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クルマ選び番外編 シャトルとスカイアクティブD <クルマ研究室>

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週末ごとの次期クルマ選び、もしかしてコレも有りなんだろうか?って2台を試してきました。

まず、ホンダのシャトル、フィットの名前が取れて独立しましたが、要するにフィットのお尻を伸ばしたワゴンです。

1.5LのVTECエンジンにリチウムイオンバッテリーを使ったモーターを組み合わせて、システム出力137PS、7速デュアルクラッチミッションで1220kgほどの車体、モード燃費はリッター32kmと、プリウスやアクアと並んでハイブリッドカーの最先端であります。

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エクステリアは、Cピラーから前はフィットなんですが、言われればああそうかと気づく程度で、一クラス大きなクルマに感じます。 

顔は、どこがヘッドライトだか迷ってしまいそうなアイアンマン顔で、ここでもフィットとの差別化ができています。
かなり伸ばしたリア部分も、フィットのプレスラインをうまく利用して、長さを感じさせにくい巧妙な仕上がりです。

ステーションワゴンというイメージのカタチではなくって、正直、かっこ良いのか悪いのか判断しにくい未来的なデザインですが、少なくとも安っぽすぎてきびしいってものではありません。

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インテリアは、意外なほどしっかりとした大きさと厚みのあるシートに感心します。 
ダッシュボードのデザインは、フィットとは別の少し落ち着きのあるものですが、ハイブリッドを主張するスペイシーさは残されています。
決してお金のかかった素材を使っているわけではありませんが、トヨタのコンパクトカーのような「プラスティックの悪夢」にはなっていなくて、嫌みのないまとまりです。

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肝心の「ベッドスペース」、後席の座面が前方にスライドしながら背もたれが倒れて、フラットなラゲッジスペースが現れます。
横幅1695mmの5ナンバー車なので、荷室の幅はそこそこですが、クルマのサイズからは想像できないくらいの前後長が取れて、車中泊には何の問題もありません。 
実際、そこで指名買いする中年のお客さんが多いそうで、みんな考えることは同じだね。

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路上へ出た印象は、やはりハイブリッド車。 
加速フィーリングがどうこうなど話題にしようとは思わないアクセル、回生が入って不自然にしっかりと効くブレーキ、電制丸出しのパワステ、あからさまなアイドリングストップなど、電気仕掛けの乗り物に乗っていることを明確に感じます。
これがいけないということじゃあなくって、電気仕掛けの乗り物ですから、こういうものなんだと思います。

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車格を考えたら、エンジン音やロードノイズは良く抑えられています。
軽量化のための薄い鉄板で、これだけの遮音性能を実現しているのは、たいしたものだと思います。
それでも、ドアや窓の薄さからか、外界の音は半ドアかと確かめたくなるくらいには入ってきますね。

普通に移動ができて、レギュラーガソリン1リッターで32kmも走って、しゃくに触らないインテリアと十分に泊まれるラゲッジスペースなど必要なものをみんな集めて220万円ほど。 
もしこの予算で、コーナリングがどうこう言わないのであれば、最善の選択だと思います。





さて一方、最近何かと評判の良いマツダのディーゼルはどんな感じなのかと、アテンザワゴンに試乗です。
当然ディーゼルのワゴンのXD、ノーマルのグレードですね。

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マツダ自慢の流れるような魂動デザインもずいぶんと見慣れた感じがして、もうこの路線を始めてから何年たちますかね? 
いまこれを新車で買ったら、デザインの新鮮さはどのくらいもつんだろうなんてことが頭をよぎります。
世界のデザイントレンドの変化は速いですからね。

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インテリアは、ダッシュボード周りのデザインも、低く座らせるところも、まるでアウディみたい。
これまでのマツダデザインから一皮むけたというのもわかります、こういうことですね。
全体のデザインテイストはアウディのようですが、使っている素材の質感、組み付け精度、スイッチの操作感、手ごたえなど、細部の突き詰め方はそれなりで、あくまでこれは「アウディ風」です。

運転姿勢は、「スカイアクティブ」や「Be a driver」「人馬一体」などを主張するメーカーらしく、素直なポジションをあっさりと取ることができます。 ヘッドアップディスプレイなどドライビングインターフェイスにも力を入れていますね。

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肝心の2.2リッターディーゼルターボエンジンですが、車外では、3mさきからも明確にディーゼルエンジンのノイズが聞こえてきます。 メインマーケットの欧州ではディーゼルが主力ですから、アイドリングでそれを隠すつもりがないのかもしれません。
運転席でもアイドリングのエンジン音と振動はしっかり感じられて、最近の無音に近いほど静かなプレミアムクラスとはちょっと違いますね。
まあ、アイドリングストップするので、これでいいのかもしれません。


175PS、42.8Kgf/mのトルクフルなエンジンは、走り出せば6ATのミッションを介していつでも欲しいだけの加速が手に入ります。
ステアリングもアクセルもブレーキも癖がなく素直に、軽快に、思うとおりに走って、曲がって、止まります。
これが自慢のスカイアクティブテクノロジイ、運動性能に隙はありません。 
動的性能の向上、運転の楽しさを掲げるメーカーのポリシーがよく出ています。

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ただ、その一つ一つの所作の質感が、今では、ひと世代古いかんじがします。
発進時にブレーキパッドがディスクとビビり気味に離れる感じが残っていたり、アクセルを踏んで怒涛のトルクが立ち上がって行く時の、一瞬考えるようにスムースさを欠く感触、ひいてはパワーウィンドウが上下する際の音の質感、などなど、運動性能を一区切りつけた欧州プレミアムブランドが取り組んでいる「動的・静的質感の向上」という領域に、マツダはこれから挑戦していくのでしょう。

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こうしていろいろなクルマを運転してみると、メーカーごとのフィロソフィーというものがはっきりとわかります。 目指すものがそれぞれ違うんですね。
ホンダシャトルもマツダアテンザワゴンも、それぞれの目的、企画意図に対して、しっかりと仕上げられた2台だと思います。

加えて、結局は、だれが作ったクルマなのか、そのクルマを作ったプロジェクトリーダーがどんな人で、どんな趣味趣向を持っていて、どんなクルマを作りたかったのか、自分はそれに共感できるのかどうかが、クルマ選びのすべてなんだなと思います。


営業マンじゃあなくって、作った人と話のできるディーラーがあるといいんですがねぇ。





 荻窪生活研究所

| クルマ研究室 | 17:26 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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はたしてレヴォーグは、レガシィ後継なの? <クルマ研究室>

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目前に迫った定年リタイヤに備えて、今回のクルマ選びは「遠出が楽しくて、寝られるクルマ」というのがテーマです。 
ところが、セダン並みの運動性能で、いざとなったら車中泊もこなせるワゴンというのは今や絶滅危惧種、ミニバンの運転手などするつもりはないので 困ったもんです。

古くは、レオーネツーリングワゴンに始まって、レガシィツーリングワゴンを2台、スバル史上最高傑作と言われた4代目レガシィのB4は、2.0R、 3.0R specB  2台をMTで乗り継いだスバリストですから、レガシィツーリングワゴンの後継という肝入りで登場したレヴォーグには、いやがうえにも期待が高まります。 
得意の年次改良でB型に進化したというので、さっそく試乗をしてきました。

2リッターターボで300馬力のAT車という「2.0GT系」は、今どきどうかと思います。
それじゃあパワーに隠れてクルマの良し悪しもあいまいになるだろうと、ダウンサイジング1.6リッターターボのベースグレード「GT」で、出来を確かめます。

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エクステリアは、デビュー当初の印象と変わらず「ガンダム風」、時間耐久性が短かそうな、今どき風な「顔」や「おしり」、若いデザイナーの仕業でしょうね。
ドアのウィンドウモールだけにメッキ加飾されていたり、Aピラーの根元とドアの取り合いが妙な切欠きであったり、つじつまの合わせ方が練れていない印象です。
途中で、BPレガシィワゴン(4代目)と信号待ちで並びましたが、今見ても古さを感じないハイレベルなデザインです。

運転席に座ると、標準のファブリックシートはソフトで、お尻と腰が沈み込み、前かがみの姿勢となって具合がよくありません。 
ビルシュタインダンパーのSグレードでは、シートやドアパネルやステアリングのステッチがブルーになります。 なぜかスバルは、ブルーがイメージカラーだと勝手に思っている節がありますが、このブルーに魅せられるお客より、ブルーがいやであきらめるお客のほうが、はるかに多いように思います。

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ステアリングは、悪評高いプジョー208の小径ハンドル的に小さな変形Dシェイプです。
スポーティさを狙ったんでしょうが、9時15分をしっかり握って山道を攻める分には良いのですが、下半分に手を添えて、腿やドアの肘掛けに肘を置いたリラックスした巡航ポジションが取れず、腕、肩がつかれます。 Dシェイプと小径が原因で、脇をしめると届かないんです。 

「どうして送りハンドルで違和感が出るのにDシェイプにしたの?」と営業さんに尋ねると「膝にぶつからないようにです」なんだそうです。
もし本当にそんなことを言う顧客がいるのなら、「それはチルトハンドルを下げ過ぎているんですよ」と注意してあげてほしいものです。 
ポルシェにしろBMWにしろ運転をまじめに考えるクルマのハンドルは、かならず真円をしています。 
それでもDシェイプを希望されるのなら、オプションで用意すればよいことで、まさに本末転倒です。

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加えてこの変形ステアリングは、グリップが極太で真ん丸に近い断面なのもいけません。
握手をするように自然に手を前に出せば親指と手の指の間は、前後に長い楕円形になります。 
ステアリングの断面はそういった形であるべきなのですが、丸く極太な断面のステアリングでは、無駄な握力が疲労を誘い、女性には特に使いにくいものになっています。
レヴォーグの運転環境の不自然さのほとんどは、この小径過ぎるうえに、変形で、不適切な断面のステアリングが原因です。

スバルのペダル配置は、昔からアクセルに比べてブレーキが近かめですが、アイドリングストップをさせる踏みましをするためか、一層手前に来ていて、かかとを付けたままアクセルとブレーキを行ったり来たりするのに疲れます。 まあアクセルにかぶせものをして調整すればいいんですが。
インテリアのデザインやクオリティうんぬん以前に、運転環境の基本がスバルらしくありません。 勢いでまとめたという印象がします。

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インテリアは、基本的にインプレッサですからデザインのクオリティも素材の質感も、スイッチ類の節度感もそのようなものです。
ウィンドウのサッシの内側の溶接あとがむき出しで、ほんの一部だけ申し訳程度のシールで隠してあったり、チルトステアリングとダッシュボードの隙間を埋めるのは、ナイロンのような前掛けというありさま。 
 
また、フロントドアにはペットボトルがたくさん入るようにと、大きな口を開けたポケットがあるのですが、その景色は、開けっ放しにした冷蔵庫のドアのようです。 スバルは、ペットボトルが入るかどうかで選ばれるようなクルマなのかどうか、議論しなおしてほしいものです。

2.0GT-Sあたりだと、ちょうど同じ価格帯になるニューパサートヴァリアントなどと比べると、スバルは何を思うのでしょうか。

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さて、走り出せばそんな不満も忘れるほどに、走りのスバルに仕上がっています。
とても素直なハンドリングは、街中では、思うよりほんのすこし進んで曲がるしつらえがしてあるようで、まさに思いえがいた通りに曲がるという印象を与えてくれます。 
サスペンションも、ひところのニュルブルクリンク命といったツッパリ感は影をひそめて、穏やかにギャップをいなしてくれます。

高速道路は、ときおりゲリラ豪雨も混じるあいにくのコンディションでしたが、スバルの4駆独特の圧倒的なスタビリティで、クルマが意思を持っているように直進します。 
欧州での発売に向けて防音をやり直したというだけあって、雨の中、140~150km/hあたりの巡航も、高い静粛性が手伝って何のストレスもなく、これは大したもの、他では得難い安心感です。

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インターチェンジ出口の深く曲がり込むカーブや山道では、このクルマの本領がいっそう発揮されます。
ブレーキを少し残して前荷重ぎみにステアリングを切って行くと、4輪が均等にうずくまり、4つのタイヤそれぞれがコーナリングフォースを発生して曲がって行くさまが、シートを通して手に取るように伝わってきます。
コーナリング中の荷重、抜重で旋回の軌跡を自由にコントロールすることができますし、各タイヤのグリップの残量がとてもイメージしやすい。 やはりコーナリングのための4駆の制御は、スバルが世界一だと再確認させてくれます。

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問題のCVTのミッションは、走り出しと止まる寸前に特有のメカニカルノイズが残っていて、先日試乗した新型レガシィほどの洗練はありません。 
古くはジャスティ以来の歴史を誇るスバルのCVT、使わないギアを回していなくても済むという技術的な理想は理解できますが、成熟への道は、まだまだ険しいように思います。

燃費は、一般道と高速を取り混ぜてリッター11kmほど、同じルートを研究所のRCZ(MTではありますが、ちょうど同じ1.6リッターダウンサイジングターボ)では、リッター17km前後は走りますから、依然としてほめられたものではありません。

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レヴォーグは、スポーツ4駆というスバルの技術力の高さを再認識させてくれた一方で、これはあくまで良くできたインプレッサのワゴンであって、残念ながらデザイン、質感、こころざし、煮詰め方など、どこを取ってもスバルのフラッグシップであった4代目BPレガシィツーリングワゴンの後継などではありませんでした。

私を含めて、4代目BP/BLレガシィを最後に離れていったスバリストが数多くいますが、あれから10年が経っています。 
新たな顧客層の開拓が大切なこともよくわかりますが、「あれから10年たって、目も肥えた旧来からのスバリスト」に向けて、もう一度上質なツーリングワゴンを作ってはもらえないものかと、切実に思います。

とても辛辣な内容になってしまいましたが、これがスバルを愛するスバリストの率直な感想であり、希望であります。

さて、残る候補は、レガシィアウトバック、背が高くなけりゃあすぐにでも欲しいんですが、どうなることやら・・・・





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新型パサート、欧州カーオブザイヤーの実力 <クルマ研究室>

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研究所のアイドルだったニュービートル号の嫁ぎ先も決まって、次期FX選びに熱が入る今日この頃、欧州カーオブザイヤーの受賞を引っさげて上陸した「ニューパサート ヴァリアント」は、驚きの完成度でありました。

ディーラーで見るエクステリアの第一印象は、シンプルな線をこれでもかってくらいに磨き込んで出したクオリティ感、ちょうどミニマルデザインを極めようとしていた数世代前のアウディのよう。 
ただの直線、ただの平面なのに「このボディパネル、お金かかってるなぁ」と感じさせるたたずまいがあります。

ドアノブに手をかけ、上品なタッチで「ボフッ」っとドアが開きます。 
ドアが閉まる時の質感にこだわるのはもはや当たり前ですが、このクルマは、ドアを開けるときの感触も念入りに作り込まれています。

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インテリアもエクステリア同様、水平ライン、水平ルーバーをモチーフにしたクラシカルな仕上がり。
シンプルな調和、当たり前の居心地の良さを考え抜いたデザインです。
何も奇をてらったところはありませんが、一つ一つのパーツの質感へのこだわりぐあいは、やはり国産車とはレベルの違う執念を感じます。

シートの出来や、ダッシュボード、ピラーなどとの位置関係、1830mmの全幅を意識させない見切りの良さなど、運転環境について気になるところは何一つありません。 
このあたりの気まじめさは、正論よりもむしろエモーショナルな方向へ大きく舵を切った最近のメルセデスなどとは、雲泥の違いです。

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試乗車で走り始めた途端に、「これは練りに練り込まれたクルマ」だと感心します。

停止状態からブレーキペダルを緩めていくと、たいていのクルマは、ブレーキパットがディスクをこすりながらも、クリープ力がそれを上回って、やがてブレーキは完全にフリーになり加速していく、そういったことが起こっているのを感じます。 
まあ、あまり出来のよくない場合だと、「ググッ」とブレーキが引きずったり、アクセルを踏み込んだとたんに、ぐんっと駆動力のかかり始めを感じさせられたりもするものです。

この新型パサートは、静止していた物体がスムーズに加速に移っていくだけで、舞台裏で何が起こっているかを全く感じさせません。 
発進だけでなく、いつアクセルを踏み始めたのか、いつ放したのか、いつブレーキを踏み始めたのかといったドライバーの操作を同乗者に悟られない運転が、何も特別の意識をすることもなくできてしまいます。

アイドリングストップもクルマが停止する前に巧妙に行いますから、いつエンジンが止まったのか全く分かりませんし、多くのクルマのようにブレーキペダルを踏み増してアイドルストップをさせる必要もありません。

言葉にすれば「すべての振る舞いがスムーズ」という一言なのですが、少なくとも一般道で一般のドライバーが普通の運転をする限り、この1.4リッターのエンジンとDSGのミッションとブレーキを含めた駆動系の完成度は、メルセデスやBMW、アウディなどのプレミアムたちと比べても、一歩先のステージに到達していて、ドイツ人特有の執念のようなものまで感じます。

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サスペンションもハンドリングも全くスムーズ極まりなく、ここまで不自然さを排除するのにどれだけ時間をかけたのだろうと、ただただ感心します。

硬すぎず柔らかすぎない乗り心地は、215/55R17という控えめなタイヤも一役買っていそうで、試乗車の履いていたコンチネンタルタイヤの癖と思われる、ほんの少しの路面のザラザラを感じる以外は、高い静粛性とともに快適そのもの、明らかにワンランク上のクラスのそれです。

試乗車は、上級のハイラインというグレードで、ステアリングの手ごたえやアクセルのレスポンスなどを設定できるドライビングプロファイルという機能がついています。
ノーマルの設定では、ごく低速で電制パワステの不自然な軽さを感じますが、「スポーツ」モードではしっとりとした油圧パワステのような感触に変わり、ここでも何の不満も感じません。

もちろん流行りの安全システムは一通り完備しているし、気筒休止までさせてリッター20kmを超える燃費も実現、まさに技術の最先端を見せつけられる思いです。

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これこそプロの仕事だなと感心する高いレベルのデザインと質感、凄みを感じるほどのスムーズな走行感、そして300万円台後半からという納得のゆく値段設定。
まさに世界水準の高さを見せつけられた思いのパサートヴァリアントでした。

じゃあ、これ買うことにしたのかって?
最高のプロダクトであることは間違いないんですが、どこかビジネスライクでハイヤーに乗せられているみたいな気がしてしょうがありません。
ウチの駐車場でワックスかけて可愛がってあげるっていうイメージがどうにも湧いてこないんです。
機械相手だというのに、愛情を感じるクルマだのそうじゃないだの、我ながら変態かもしれません。

次の相棒選びはまだまだ続きそうです。


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高性能の行方   <クルマ研究室>

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メルセデスのAMG A45 Edition 1 の程度のいい中古があるのでいかがですかというお誘いを受けて、それじゃあ試乗だけでもとお言葉に甘えてきました。

ゴルフクラスのコンパクトなボディに、よりによって、360PS/6000rpm、450Nm/2250~5000rpm という2リッター4気筒、直噴ターボエンジンを積み込んで、7速DCTで4輪を駆動するという、まあメルセデスがよくも作ったもんだというキワモノですね。 
羽根も生えていてお値段は新車で700万円ちょっと、
さしずめランエボやインプSTIのメルセデス版といったところです。

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コクピットは、モビルスーツにビルトインされたような穴ぐら感覚、カーボン調パネルに真っ赤なラインが勇ましくってメルセデスも変わったもんです。 
ボボボボッとエキゾーストサウンドシステムが勇ましいアイドリングからアクセルを踏み込むと、一瞬のターボラグのあとにやってくる怒涛の加速、まさに周りの風景が後ろに向かってワープしていきます。 
そんな時にもぶっとい握りのDシェイプのハンドルは自由自在、加速していようが、ハードブレーキング中だろうがお構いなしに、切ったら切っただけ、何のドラマも起こさずにクルマの向きが変わっていきます。

1550Kgに360PS/450Nmですから、いかに235/35R 19の足元と言えども物理の法則的には、危険がいっぱいなはずなのに、どんなタイミングでどんな無理な扱いをしても、何事もなくとんでもないスピードで走り続けます。

電制ステアリングに電制スロットル、スタビリティコントロールに電制デファレンシャルなどなど、電気仕掛け総動員で、恐ろしく完璧に安全な360馬力を実現していて、ああ、クルマの制御っていうのはここまで来たのかと、正直感心します。

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一方で、すべての動き、すべての手ごたえがバーチャルでまるでテレビゲームのレーシングコントローラーのようです。 
ステアリングは、望んだとおりの旋回を実現してくれますが、途中のフィールは一貫性がなくって、電制パワステであることを隠そうとはしません。
 
切り初めのコーナリングフォースが立ち上がっていく様子や、次第に強まる旋回力、今、どんなふうにタイヤのグリップが使われていて、あとどれくらいグリップが残っているのかといった感触、そういったインフォメーションを伝えてはくれず、 「それ、必要ですか?言われたとおりに曲がりますけど」  とでも言いたげです。

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サスペンションのロールしていくインフォメーションや、荷重の移動の様子なども希薄で、いきなり真横に向きが変わって、「途中の様子」というものがありません。

ブレーキは、きき具合を味わう暇もないくらいに強力で、一方アクセルは、いつどう踏もうが、もう馬鹿みたいに加速して、パワーの盛り上がりといったドラマはありません。 2250rpmから最大トルクが出ていると言っても、しっかりとしたターボラグは、当たり前とでも言いたげに放置されています。

目的地まで、安全に超絶なスピードでたどり着くために作られた最先端のメカニズム、その完成度にはただただ感心するばかりです。 そういえば最近のアウディなども、こういったバーチャルな速さを感じますから、これが高性能なクルマの行く先なんでしょう。

でも、気持ちがよいか?と聞かれたら全くそうではありません。
昭和世代が欲しいのは、クルマと路面のコンタクトの状態を手に取るように伝えてくれるステアリングや、サスペンションの動きと4輪それぞれのタイヤがグリップしているさまをお尻に伝えてくれるシャシー、足の裏の延長のようにスピードを殺していってくれるブレーキや、ワクワクさせる吹け上がりのエンジン、そして、そういったことが進行していく途中の様子などであって、きっとその結果もたらされるスピードやラップタイムじゃあないんです。

100馬力をこえたらスゲーな、と騒いでいた時代と違って、200馬力、300馬力を誰でも扱えるようにしなきゃいけないとなれば、クルマがコンピューター仕掛けになるのは避けて通れません。 
衝突回避や車線キープなどの安全機能は、電制ブレーキ、電制ステアリングなしに考えられませんから、もはや後戻りはできないところまで来てしまったわけです。

油圧制御のパワステのねっとりとしたフィールとか、自然吸気エンジンの回転の上昇とリンクしたあのパワー感とか、余計なデバイスが邪魔をしない自然なコーナリング、そういった当たり前のことが実は、もう当たり前じゃなくなってる、そんなことを気づかせてくれるAMGの試乗でありました。

還暦まじかの最後のクルマ選びは、待ってればもっとよくなるってもんでもなさそうです。
いそがなくちゃ。







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