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CDプレーヤー試聴 DP-510 vs K-05 <オーディオ研究室>

cdp1.jpg

研究所のCDプレーヤー、銘器DENON1650SRも、はや9年。 ケーブル関係、制振、電源対策、電磁波防止ほか、やれることはほぼやり終えて、そろそろ次期FXに交代の時期を迎えています。
おなじみの秋葉原テレオンさんにお願いして、アキュフェーズDP-510とエソテリックK-05を拝借、自宅でじっくり試聴しました。  ちなみに一ヶ月まちでしたけどね。
 

アキュフェーズDP-510は、あっさりした見た目に反して重量級の17.8kg。 きゃしゃな見た目を裏切って天板からシャシーまで驚くほどしっかりと制振されて、どこをたたいてもコクコクと鈍い音しか聞こえません。 
こちらはCD専用機で、音に関するモード切り替えのようなものは一切ないので、CD入れてスタートするだけ、トレーの出入りには音もたてず、さすがの高級機。

cdp4.jpg

この音は、大きく分ければDENON系のしっかり、たっぷり倍音をつけるタイプ。

陰影深く、しっかりとエコーやホールトーンを表現するコクのある美音で、美音は美音でも相当磨き上げた美音、ツルツルにクリアで嫌な音は全く出しません。 
SN感がきわめて高くって、音場のみはらしが透明で広々。 楽器やボーカルが暗いステージにぽつんと浮き上がります、これは、ハイレベル。
倍音が豊かなのでことさら強調はしませんが、音の分離、分解能はすばらしく、定位もピシッと正確。  

神経質なところが全くないようにしつけられているので、いつまでも気持ち良く聞いていられて、ああもう、ずっとこれでいいやってなりそうで、評価が高いのは理解できます。  
でも、よく考えるとドキッとさせてはくれませんし、迫ってきてもくれませんね、JBLじゃあなくってB&Wタイプです。

これは、意地悪な言い方をすると、風呂場のエコー系ゆえに、ホールやステージを再現するようなディスクの再生は天下一品。
ダイアナ・クラールのフロム・ディス・モーメント・オンは、ビッグバンドの立体描写が圧巻、広い!高い!!
ジャネット・サイデルのライブ・イン・タイペイでは、ライブの空気感の中にボーカルと各楽器がポツリと浮き上がって、その場で聞いているような錯覚。  
 cdp7.jpg

感心することばかりのDP-510ですが、唯一の弱点は、ボーカル。
人の声がキレイに磨かれすぎて、人肌でなくってマネキンの肌みたい。 生の声ってこんなにつるんとしていない。
ここだけは我が家のDENONのほうがリアルというか、より生の声らしいきめの粗さがドキッとさせてくれますし、芯が強くて聞き取りやすい。 

僅差だけれど、DENONはレコードで聴くボーカルのリアリティに通じるところがあって、アキュフェーズはCDのボーカルの人工的なリアリティ。 う~ん、人の声は、そんなにスムーズじゃあないんだよねぇ。 
きっと楽器の音色も、実物以上に「人工的なキレイさ」で出てるんだろうから、そんな辺りが嫌いな人は嫌いなんでしょうね、アキュフェーズ。 
 cdp6.jpg

付属の電源ケーブルは、「KAWASAKI」製の15A規格。 エソテリックより一回り太くって、ソケットもずっしりと重く、たたくと金属音がするしっかりとしたつくり。 
相当音決めがされているようで、クオリティの高いケーブルに変えても、音の向上幅が少なく、これは立派。 純正のOFCのRCAケーブルも、普及価格とは思えないほど十分な音質でした。



エソテリックK-05は、お店の試聴で、今まで聞いたことのないような分解能に驚いて、思わず買いそうになった注目機。
当然SACDプレーヤーですが、CDで試聴しました。
cdp2.jpg

さて、音数の多さは、やっぱりタダものじゃあなく、入ってる音は全部拾っていますって感じ。 こんな音が入ってたのかと驚きます。
ただ、いろんな音が自己主張して跳ねまわるので、ボーカルを中心に置いたっていうサウンドステージとしてのまとまりに欠けて、主役が埋もれる場面も。 

レコーディングエンジニアが作ったとおりの空間再現が現れて、作品じゃあなくって設計図を見るよう。
アキュフェーズがフィルム映画のラチチュードのコクなら、こちらはノーフィルターのVTR収録、全部そのまま見えちゃう感じ。  
ある意味、オーディオの醍醐味では、あります。

むかしの歌謡曲などでたまにある、マルチトラックの各パートのエコーが重なって眠たいディスクなどでは、だんごになったエコーをほどいて、エコーのかかった楽器ごとに、別々に聞かせてくれるから新鮮です。 リマスタリングしたみたいだ。 

2倍、4倍のアップサンプリングやSACDと同じDSDモードを使うと、音場がより広くなって、音色自体も磨かれた美音になっていきます。

cdp5.jpg

しかし、じっくり聞きこむと、DENONやアキュフェーズに比べて、かなり淡泊で乾いた音。 
音像は、奥へ定位するタイプで、高分解能だけど薄味で芸術点や押し出しが控えめっていう、国産のカートリッジにありそうな傾向。 
音場の高さ、広さや、出てくる音の数だけじゃあ、うれしさは長続きしないかもね。

こちらは、人の声、ボーカルのリアリティに関しては得意じゃありません。 
アキュフェーズでは、外人のジャズボーカルあたりなら気にならないけれど、日本人の歌う日本語の歌詞、たとえば、由紀さおりさんなどを聞くと、ああ生々しさが足りないねって気がつくわけですが、エソテリックは、誰の声を聞いても緻密だけれど人工的、聞いた印象は、DENONのほうがはっきりとリアルです。

これは、K-05が悪いんじゃあなくって、44.1kHzっていうCDフォーマットの限界が聞こえちゃってるのかもしれません。 それくらい几帳面に鳴らしてるように思います。

cdp3.jpg

ボディは、アキュフェーズより一回り小柄でずいぶん軽くできていて14kg。 アルミの天板をコンコンたたくと、フロントパネルとのつきあたり部分がびりびり鳴きます。
上下左右どの面もきゃしゃに出来ていて、こちらが高いとは思えないボディです。

電源ケーブルは、こちらも「KAWASAKI」製ですが、一回り細い12A。 ケーブル交換でかなり音質が向上したから、こちらも値段の割には残念です。 
まあ、まだやりようが残ってるって意味では、楽しみではありますが、値段が値段ですからねぇ。 


さて、現役のDENON1650SRの誕生から約10年、最新のCDプレーヤーは、分解能もサウンドステージの広さも絶品でした。 まあ、値段が3倍、4倍ってこともありますがね。

しかし意外にもボーカルの、人の声のリアリティだけは、荒削りなぶん、古いプレーヤーのほうがリアル。  正確には、リアルに聞こえる演出。 人の声っていつも聞いてるから、にせものっぽさには、とっても敏感。
高性能な分、デジタルフォーマットのあらが出ちゃったんでしょうかね。

いくら他がよくっても、ボーカルが主役ですから、これは大問題。 
いいお値段の買い物ですから、まあいいかってわけにもいきません。

cdp8.jpg

この生の声のチカラ強いカンジは、DENON製品に通じる音作りのような気もしますから、モデル末期で激安のSA-1あたりも聞いておいたほうがよさそうです。

正直、このあたりになるとイイ、悪いじゃあなくって、好き嫌いの領域、それに組み合わせる機材や部屋によっても評価はまちまちですよね。

ちなみに、今回、アキュフェーズE-408とB&W804での感想でした。
 


  
 荻窪生活研究所
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| オーディオ研究室 | 00:00 | comments:3 | trackbacks:0 | TOP↑

COMMENT

DP-510対K-05

初めまして。
私も自身のブログでDP-510とK-05について、貸出機を申し込んで自宅試聴した感想を書き綴りました。リファレンスとする現用機器が違う割には共通した印象があるようで、大変興味深く読ませていただきました。
お暇なときにでも、ぜひ覗きに来てください。

http://d.hatena.ne.jp/sima1234/

| シマ | 2012/06/16 15:23 | URL | ≫ EDIT

デノン、過大評価し過ぎかも。
オーディオは全てブラシーボですね。

| 林太郎 | 2016/05/06 02:33 | URL |

>林太郎さん

DENONの過大評価というよりも、1650SRの音が好きなのだと思いますよ。
今のDENONのプレイヤーはSRの頃のような荒い音ではありませんので。
そちらのレビューも読んでみたいものです。

| SKYBLUE | 2016/11/21 01:07 | URL |















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